成長と変化は必ず痛みを伴う。チームビルディングも又然り。
まだかまだかと、大好きな「ジャイアント・キリング」というサッカー漫画の新刊発売を楽しみにしている今日このごろ。
取材でお忙しく、発売が延期しております。
より面白みの増す今後の展開には必要なことと思い、首を長くして待ってます。
さて、先日首を長くしている際に、このような本を見つけポチりました。
今いるメンバーで「大金星」を挙げるチームの法則 『ジャイアントキリング』の流儀
- 作者: 仲山進也
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2016/02/26
- メディア: Kindle版
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この手の本(漫画から学ぶ的な)は、よく見かけ、どうしようかなーと思たものの、ジャイキリを待つ間に読もうと思い、手にしてみました。
一番の印象は、「痛み」を伴わないものは更なる高みへ到達しないということ。
筋肉痛や成長痛、擦り傷からの皮膚の再生、骨折などなど、人の体にも同じことが言え、理にかなっています。
『痛みを伴うからこそ、以前の状態より強固な状態になる』
つまり、チームも一回衝突して、壊れかけるという経験こそがより強固なチームへと進化するための糧となるということ。
そして、それをマネジメントするのが監督の役割であるということ。
意図的に崩壊を生み、再構築していく。
もともと、達海監督(ETU監督:ジャイアント・キリング参照)のチームづくりに興味があったことを科学的にしていくこの本は、非常に楽しみながら読めました。
不確定要素の高いサッカーというスポーツにおいて、「チーム」でジャイアント・キリングを起こすことの面白み、そしてその「チーム」をどう創っていくかについて学べました。
印象的だったことを列挙してみます。
- チームビルディングには4つのフェーズ
① フォーミング ② ストーミング ③ ノーミング ④ トランスフォーミング
▼ゆるーい図
- 日本人に見られがちの「フォーミング体質」
フォーミング止まりでは、それなりの成果はあげられるが、グループの域を出ずチームとは呼べない状態。
ー 自己主張をせずに、空気をよんで行動する。(人に飛び込まない)
ー 自分の思い通りに組織をコントロールしようとする。(自分の想像の域を超えたがらない。)関係が悪化したすると、すぐに元に戻そうとする。
- 意図的に「ストーミングを巻き起こす」
本書を通して、ストーミングとは価値観のぶつかり合いと理解しました。
そもそも、目指していることに対して人それぞれの意見や価値観があるものを、ひた隠しにしてコミュニケーションしていても、腹の底では納得していな状態の継続です。
この価値観のぶつけ合いを意図的に、そして効果的に起こし、回収していくが肝であると思いました。
ぶつかると、痛いもん。
『ストーミングの起こし方』
- みんなで一緒にやる必要があり、且つ答えがないお題を与える
- リーダーに依存できないようにする
と書かれています。
ただ、個人的にはこれだけではなんだか物足りないような気がしています。
・個人の価値観が引き出されるお題を与える
のような、オプションがあるような気がしています。
- ストーミングはある種劇薬なところもあるので、チームが解散、メンバーが離脱するということを割ける必要がある。
それをどう回避するか。
- ビジョンが示されていること
- ストーミングの意義を共有すること
- 個人の安全を確保すること
- グループ全体としての安全を確保すること
- ストーミングがスムーズに進みやすくすること
と書かれています。(5はそりゃそうだということは、置いておいて。)
ストーミングという劇薬の効能は、チームをジブンゴト化すること。(*個人で大事にしているテーマとの親和性が高かった!!)
チームのジブンゴト化が進むことが、ノーミングからトランスフォーミングへ移行する一歩目である。
- 各ステージをよりスムーズに進んでいくための、「チームワーク7つの力」
- 「1.1力」モチベーションあふれるチームをつくる
- 「凸凹力」この強みを活かすチームをつくる
- 「予測力」息の合ったチームをつくる
- 「アシスト力」信頼し合うチームをつくる
- 「気づき力」自ら考え、行動するチームをつくる
- 「面白化力」夢中で遊ぶチームをつくる
- 「三方良し力」大きなチームをつくる
各ステージに、それぞれの力を引き出し、チームをつくる。
自分自身、チームづくりが新たなフェーズを迎えているということもあり、「ストーミング」という言葉を大切にしたいなーと思える一冊でした。
ぎくしゃくしたりするのはやっぱりしんどいし、できることなら早く終われーと願ったり、逃げたくなることもある。
けど、その先にはより強固な関係性を構築できることに希望を持ち、ストーミング期を前向きに捉え、達海監督みたいにワクワクしていたいなと思いました。
さて、がんばっぺし。